ゲラチーの気まぐれ雑記

日々自分が思っていたことや考えたことを記録する日記

小水力発電について

   

          (山梨県大城川砂防ダム


当ブログにお越し頂き、ありがとうございます。

 

お盆を過ぎると虫が鳴き始め、夏の終わりを教えてくれます。

今年も、何日か前から虫が鳴き始めました。

暑かった夏もそろそろ終わりに近づいてきたようです。

 

旅番組を見ていて、

スイスの氷河などが年々解けているのを見ていると、

確実に地球温暖化に向かっていると感じます。

 

先日、読売新聞で小水力発電の記事を読んだので、

今回は、小水力発電について書いてみました。

 

世界の国々の中には、

自分の国にあった方法でエネルギーを

確保している国もあります。

 

日本も日本にある資源を活用して、

エネルギーを確保した方が良いのではないかと

思っています。

 

その一つが、小中水力発電地熱発電です。

マイクロ水力発電というものもあります。

 

しかし、太陽光発電と違って、

一般の人がこれらの水力発電を行うには、

「水利権使用規制」なる規制があり、

水利権を取得する必要があり、

「流水占用許可」が必要になります。

 

関東大震災の後一時期、

小中水力発電が注目された時期もありましたが、

いつの間にか下火になってしまいました。

 

ロシアのウクライナ侵略で、

石油や天然ガスの価格が高騰したことで、

電気代やガス代の料金が値上げされるという事態に

なっています。

 

このことでまた、小中水力発電

注目が集まり始めているのかも知れません。

 

日本のエネルギー政策に関しては、

以前から関心をもって見守っています。

 

今回は、

1 小水力発電とは

2 小水力発電の意義

3 小水力発電の種類

4 水利権について

5 揚水発電とは

について書きました。

   

    

            (関西電力引用)

   小水力発電とは

 

「小水力発電」は、大規模ダムや貯水池を必要とする

大水力・中水力発電と異なり、自然環境の改変を

最小限にとどめることができる一方で、

発電所1カ所あたりの

発電量は小さいという特徴があります。

 

「小水力発電」とは、一般河川、農業用水、砂防ダム

上下水道などで利用される水のエネルギーを利用し、

水車を回すことで発電する方法です。

 

一般的には、

河川に流れる水をダムに貯めることなく直接取水し、

利用する「流れ込み方式」の発電方式が採用されています。

 

「小水力発電」について厳密な定義はありませんが、

出力10.000kw~30.000kw以下を「中水力発電

と呼ぶことが多く、

出力1.000kw以下の比較的小規模の発電設備を

称して「小水力発電」と呼ぶこともあります。

                (関西電力引用)

 

   

 

  小水力発電の意義

 

水力発電を推進する意義は、

設備利用率を高く設計することが多く、

 70%程度で経済的に有利です。

 

出力変動が少ないので、

 系統の安定や電力品質への悪影響を

 小さくできます。

 

・事前調査や土木工事が比較的簡単で、

 必要な機器設備や工法の規格化・量産化が進めば

 経済性が良くなると期待されています。

 

          (環境省ホームページ引用)

 

  

         (長野県小渋ダム)

   小水力発電の種類

       

 

     流れ込み方式

川の流れや用水路に直接水車を設置する方式です。

 

既存の流れをそのまま活用するため、

環境への影響を最小限にできますが、

発電に必要な格差や流量を確保する設備場所が

限定されます。

 

    水路式発電方式

川などから分岐して水路を設け、

水車を回す方式です。

 

発電に必要な落差を生むための場所や形などを

比較的自由に選べます。

 

メリット

発電所の地点選定を含めて、

レイアウトが比較的自由に決められる。

 

デメリット

水量が減る「減衰区間」が出るため、

発電維持流量(正常流量)の検討が必要になります。

 

このため、流水区間の影響を考慮した取水量の決定が

必要になります。

 

        

     直接設置式発電方式

砂防ダムや農業用水路の落差江などに

水車・発電機を直接設置する発電方式です。

 

メリット

減水区間を生じないので、環境への影響が軽減できます。

 

デメリット

発電所の位置が砂防ダムや落差工、

ゲートなどがあるところに制限される。

 

       

   減圧設備代替式発電方式

水道や農業関係のパイプライン・ダムなどに

付属する利水放流設備の末端、

ビルや工場などの給水設備などに

設置されている減圧バルブでは、

水圧を強制的に放出しています。

 

ここで放出されている水圧を水車発電機により

電気のエネルギーに変換するのが、

減圧設備代替方式発電方式です。

 

メリット

水量や落差などが安定しているケースが多く、

ごみや土砂などの影響がないことなどから、

効率的な発電が可能となる。

 

デメリット

水道や農業関係等の施設の完全従属的な運用となるため、

発電計画の自由度は小さくなることや新たな設置スペースの

確保が必要になります。

 

また、水質悪化などにも配慮する必要があります。

           (全国小水力利用推進協議会引用)

        

    現有施設利用

溜池やプールなどの施設を利用する方法

 

 

   水利権について

水利権とは、

特定の目的(水力発電、かんがい、水道等)のために、

その目的を達成するのに必要な限度において、

流水を排他的・継続的に使用する権利のことをいいます。

 

河川法に規定されている河川の流水、

湖沼の水などの水資源を排他的に取水して

利用することができる公法上の権利のことをいいます。

 

どちらかといえば、

「特許」としての側面が強い権利であるほか、

工法の規定に反しない限りにおいて、行政機関に対する

私法上の債権としての性質を持つ権利でもあります。

 

流水占用許可とは、まさに水利権を取得するために

必要とされている許可のことを指しますが、

その許可に付された「水利使用規制」によって

定められることになります。

 

現在、水利使用規制においては、

水力発電、かんがい、水道、工業用水、養魚、し尿処理等の

7つの区分で表示されています。

 

したがって、目的が異なれば、

専用の量が同じであったとしても、

別の水利権として取り扱われることになります。

          (ツナグ行政書士事務所引用)

            (九州電力引用)

    揚水発電とは

 

以前猛暑の中、

電気が足りなくなりそうだという時がありましたが、

その危機的状況を救ったのが、揚水発電でした。

 

揚水発電は、普通の水力発電所と同じように、

水の力で水車を回して電気を作るのですが、

異なることは、発電のために使う水を

汲み上げる(用水する)ことです。

 

電機は貯めることができないので、

水の形で電気を蓄える「蓄電池」のような役割を

担っています。

 

揚水発電とは、発電所を挟んで上部と下部のダムを築き、

水を貯めるための調整池を作り、上部調整池から下部貯製池に

水を流下させて発電します。

 

   

           (九州電力引用) 

電力の使用が少ない時間に

水車を逆回転させて上部貯水池に水をくみ上げ、

必要な時に水を流下させて電気を作ります。

 

最近では、昼間の太陽光で発電した電気を利用して、

用水を行い、夜(点灯帯)に発電する機会が増えており、

再エネの導入拡大にも貢献しています。

 

なお、揚水発電は軌道停止

(発電機の最大出力に至るまでの時間、

 及び出力をゼロに落とすまでの時間)

が短い時間で出来るため、

他の発電所や送電線などの事故が発生し、

電気が不足した時に、

緊急発電することも重要な役目となっています。

               (九州電力引用)

 

        (アスエネメディア引用)

 

     最後に

 

パリ協定で世界は脱炭素化社会へ向かうはずでした。

 

しかし、今回のロシアのウクライナ侵攻により、

脱炭素化社会は後退した言えます。

 

ドイツなどは、火力発電と原子力発は廃止する方向でしたが、

天然ガスの多くをロシアへ依存していたため、

休止していた火力発電を再開する事態になっています。

 

日本は、石炭火力発電や石油発電、天然ガス発電など、

日本に資源がない物でエネルギーを確保してきましたが、

今回のウクライナ侵攻のようなことがあると途端に、

窮地に陥ってしまいます。

 

ウクライナのザボリージャ原発の現状を見て、

近隣国が北朝鮮、ロシア、中国などからの

ミサイル攻撃を受けることや

日本が地震の多い国であることを考えると、

原子力発電は廃止した方がよいと思っています。

 

もっと再生可能エネルギーを多用すべきだと思っています。

 

地熱発電は初期のボーリングなどに多くの費用がかかりますが、

資源は豊富にあります。

 

難しいとは思いますが、化石燃料での発電を減らしつつ、

日本にあった再生可能エネルギー

バラスよく行っていってほしいと思います。

 

貴重な時間を使って頂き、ありがとうございました。