ゲラチーの気まぐれ雑記

日々自分が思っていたことや考えたことを記録する日記

昆虫食について

   


当ブログにお越し頂き、ありがとうございます。

 

先日「サラメシ」を見ていると、林業従事者の方がランチに

袋に入ったコオロギを食べておられました。

 

他の方にも勧めて、食べた方は美味しいと言われていました。

 

少し驚きました。

自販機で色々な昆虫を売っているのは知っていましたが、

実際にパウダーではなく、

コオロギの形をしたものを食べておられたので・・・

割と一般の方々にも浸透しているのかな?と興味を持ちました。

 

私は以前、パスコがコオロギパウダー入りのパンを

発売した記事を書きましたが、

今、昆虫市場はどうなっているのか?今後どうなるのか?

について書きました。

 

1 昆虫食とは

2 昆虫食市場の現状

3 昆虫食品 

4 昆虫食が盛んな国

について書きました。

 

        

     昆虫食とは

 

男女を問わず昆虫が嫌いな方は多いと思います。

その昆虫を食べるとなると、眉をひそめる方も多いでしょう。

 

日本でも大正時代には、ハチ、カミキリムジ、カイコなど

50種類以上の昆虫が日常的に食べられていたという記録もあり、

現在でも一部の地域ではイナゴの佃煮などが生産、

販売されています。

 

最近では、昆虫の自動販売機が都内などに設置されています。

 

昆虫食が注目されるきっかけになったのは、

国連食糧農業機関(FAO)が2013年に出したレポートです。

 

そのレポートでは、「今後、昆虫食が食料・飼育になり得る」

というものでした。

 

しかし、FAOは人々が昆虫を食べるべきと

言っている訳ではないのです。

 

「昆虫は一つの資源である」とし、食料・飼育への可能性など、

食料安全保障にとって重要なものとみているのは確かですが、

昆虫食を食べるように求めているわけではないのです。

 

現在世界では、健康的な食事を経済的に入手できない人々が

約30億人存在します。

 

持続可能な方法で、

栄養のある食べ物にアクセスできるようにするために、

これまで通りの食料の生産方法や食事の仕方からの

転換が求められています。

 

昆虫は安価に入手できる食材の一つとして、

すでにアジアやアフリカ、ラテンアメリカを中心とした

約20億の人々の食事の一部になっており、

今後私たちが環境面でも健康面でも、

そして経済面でも持続可能な食のあり方を追求する上で、

一つの有望な栄養源であると考えられています。

 

  昆虫食のメリット・デメリット

地球環境に優しい

昆虫食が地球環境に優しいことの一つに温暖効果ガスを

家畜と比較すると、生産時の温室効果ガス発生量が

少ないことです。

 

次に、エサの量も

家畜の肉の種類や製造工程などによって左右されますが、

おおむね1キロの牛肉を作るには8~10キロのエサが

必要だと言われています。

 

一方で1キロのコオロギ肉(可食部)を

作るのに必要なエサは2キロです。

 

また、集荷までの時間も牛は30か月、

豚は6か月ほどかかるのに対し、コオロギなどの昆虫は

1週間から1ケ月ほどと短い時間ですみます。

 

この生産時の環境負荷が小さいことが一番のメリットであり、

FAOが強調している点です。

 

たんぱく質などの栄養価が優れている

昆虫食品の販売・製造を手がける合同会社TAKEOが公開している

食肉とコオロギの栄養比較でたんぱく質は、

鶏むね肉 23%

豚もの肉 22%

牛もも肉 21%

コオロギ 20%

となっており、たんぱく質では

他の食肉とほぼ同等であると言えます。

 

さらに、多くの昆虫が魚と比較して脂肪酸が多く、

栄養補助食品として期待できます。

 

また、食物繊維、胴、鉄、マグネシウムマンガン、セレン、

亜鉛などの微量栄養素も多く含まれているため、

偏った食生活の改善にも役立つのではないでしょうか。

 

生産・加工がしやすい

昆虫は家畜と比較して狭い面積での生産が可能です。

生産時に使う飼料も家畜に比べて少量ですみます。

 

加工についても、素揚げをする、茹でてペーストにする、

乾燥させて粉末にするなど家畜に比べて容易に取り扱えます。

 

デメリット

アレルギーについては昆虫が甲殻類(エビ・カニ)と同じ

無脊椎動物のため、それらに対してアレルギーを持つ人は

症状がおきる可能性があることに言及しています。

 

見た目への抵抗がある

昆虫を日常的に食べたことがなければ、

その姿形を見て食欲がわかなくなることもあるでしょう。

                 (マイナビ農業引用)

      

   昆虫食市場の現状

 

2030年には世界の人口は90億人になるとみられています。

 

世界的な人口増加や都市化にともない、

動物性たんぱく源の需要に昆虫が有望な食材地して

着目されています。

 

国連食糧農業機関(FAO)の調査によれば、

世界中で1900種以上の昆虫が食用として消費されていて、

最も多く消費されている昆虫は、甲虫で31%、

続いてイモムシ18%、ハチ、仮ハチ及びアリ14%、バッタ、

イナゴ及びコオロギ13%となっています。

 

世界各国で昆虫食の市場が動き出しています。

中でも注目の食材の一つがコオロギです。

 

日本でもパスコがコオロギパウダー入りのパンを

オンラインショップで販売したり、

無印良品が「コオロギせんべい」を発売したりしました。

 

コオロギせんべいの原料を供給し、飼育管理。

育種の専門会社グリラスが、

トヨタ自動車グループのジェイテクト

コオロギの自動飼育システムの開発に乗り出しています。

    

    昆虫食品

 

 コオロギは育てやすくて味も良い

 

養殖に適しているのではないかとよく言われている昆虫には

ミールワーム

(チャイロコメノゴミムシダマシという甲虫の幼虫)

カイコ、イナゴなどもあります。

 

いずれも育つスピードが早いため、養殖に向いています。

 

しかし、カイコはエサとなる桑を育てる必要があり、

イナゴは日本では馴染み深い食用昆虫であるものの、

実は養殖は難しいのです。

 

そうした中でコオロギは雑食で育てやすいのです。

 

味も極めてよい昆虫で、国際的にもミールワームと共に

食用に最も適した昆虫と言われています。

 

ミールワームは、家畜の飼料になどにもなる昆虫で

海外のスナック商品でもよく見ます。

 

イナゴ文化がある日本ではコオロギの方が

心理的抵抗感は低いようです。

 

昔からコオロギは爬虫類もエサとしても売られていて、

入手が簡単であったことや、取扱やすいことも大きな理由です。

 

  管理やしやすいフタホシコオロギ

 

コオロギの中でもフタホシコオロギは、

無印良品の「コオロギせんべい」に用いられています。

 

フタホシコオロギには、

白目と黒目がおり白目は性質が穏やかなため、喧嘩をしたり

逃げ出したりするリスクが少なく、管理がしやすい。

 

フィンランドの食品大手ファッツェルの有名な

「コオロギパン」をはじめスナック類に使われているのは、

「ヨーロッパイエコオロギ」です。

 

フタホシコオロギは、

ヨーロッパイエコオロギの1,5倍の大きさがあります。

 

ファッツェルのヨーロッパイエコオロギと

日本のグリラス社のフタホシコオロギを食べ比べてみると、

フタホシコオロギの方が体が大きいせいかサクっと軽い食感。

 

気のせいか和風のだしののような味も感じるそうです。

白目と黒目では味わいも異なり、黒目はえぐみがあり、

白目はりりあっさりした印象だそうです。

 

牛などの家畜がエサによって味が変わるように。

コオロギもエサによって味が変わるそうです。

                (未来コトハジメ引用)

 

昆虫食品には、「昆虫ふりかけ」「タガメサイダー」

「コオロギラーメン」「サゴワーム」

オオスズメバチのドライフーズ」「コオロギコーヒー」など、

ちまたには昆虫食品は色々あるようです。

 

      

 

   昆虫食品が盛んな国

フィンランド

昆虫食品にはどんなものがあるのでしょうか?

欧州でも昆虫食品は広がりをみせていますが、なかでも活況を

フィンランドです。

 

大手のスーパーで並んでいる昆虫食品は、コオロギ商品で

スナック菓子コーナーにバーべキュウ味やハチミツ味、

ホットペッパー味などがあり、

40g入りで約95ユーロ(約600円~960円)ほどです。

 

酒場で出すつまみには、

ナッツと混ぜたガーリック味やチリ味があり、

乾燥コオロギ入りのチョコレートもあります。

 

フィンランドには約50のコオロギ農家があり、

企業は6社あります。

 

タイ

市場の成長を見込んで、

東南アジアに拠点を置く企業も現れています。

 

郊外にあるタイ最大規模のコオロギ工場

「Cricket(クリケットラボ)」。

高さ8メートルまで積み上げられた

プラスチック製の青い箱の中には、

1箱に1万5000匹のヨーロッパイエコウロギがいます。

 

棚の間をリフトが上下しながら作業が行われています。

この工場は月に約16トンのコオロギを生産し、

乾燥コオロギとして欧州やオーストラリア、

北米に輸出しています。

 

  食品としての基準、世界でばらつき

 

昆虫食の食品としての基準は各国ばらつきが目立ちます。

 

例えばEUからオーガニック認証を受けた商品も、

日本では規格外になります。

 

それは日本に昆虫食品を規定する法律がないためです。

 

アレルギーや寄生虫などについての研究がもっと必要だという

指摘も出ています。

 

地域によって長い歴史を持つ昆虫食文化も、

食品という視点から世界を眺めると、まだ課題が多そうです。

                    (GLOBE+引用)

     

     最後に

 

昆虫食の自販機は、全国展開しているようで、

私が思っている以上に一般的なのかも知れません。

 

しかし、男女ともに虫が嫌いな人は多いですし、

ましてやそれを食べるとなると

かなりの抵抗があると思われます。

 

私のようにゴキブリやゲジゲジ以外は大丈夫な人間でも、

虫の形をしたものを食べるのに、

最初の一口はかなりの勇気がいります。

 

栄養価的には、鶏肉や豚肉、牛肉などと遜色ないことが

分かっていても、お肉が簡単に手に入る今の日本の状況で

わざわざ昆虫食を食べる人は少ないと思います。

 

そうなると、パスコや無印良品のように粉末入りの物は、

食べやすいと思います。

 

gerati.hatenablog.com

 

以前、イナゴの佃煮を見ましたが、

買う気にはなれませんでした。笑

 

世界では、日本と違って

魚や肉類を手に入れにくい環境の人たちも

沢山おられるようです。

 

そうした人たちには、

昆虫食はバランスのとれた食材になり得ます。

 

また、今後世界の人口が増えることが予想され、

日本も昆虫食に移行することも十分考えられます。

 

その日は、思ったよりも間近に迫っているのかも知れませんね。

でも、最初の一口はやはり、ハードルが高いです。

 

貴重な時間を使って頂き、ありがとうございました。