ゲラチーの気まぐれ雑記

日々自分が思っていたことや考えたことを記録する日記

コツメカワウソの虐待に思う


当ブログにお越し頂き、ありがとうございます。

 

ブログの更新・・・だいぶ間が空きました。

書くネタがないというよりかは、書きたい気持ちが無かった

と言う方が正しいかと思います。

 

今回の記事のコツメカワウソは大好きな動物なので、

書きたい気持ちが湧きました。

 

コツメカワウソが野生下で

どのような暮らしをしているのかという情報は少なく、

研究者も多くありません。

 

繁殖や健康もわからないことばかりです。

なので、病気になった時に動物病院で診てもらうのも

簡単ではありません。

 

今回は、

1 コツメカワウソ虐待のニュース

2 コツメカワウソとは

3 コツメカワウソは準絶滅危惧種

4 コツメカワウソはペットに向いてる?

5 国内取引の課題

について書きました。

 

   

 

コツメカワウソ虐待のニュース

 

ペットで飼っていたコツメカワウソを虐待したとして、

女性が書類送検されました。

 

女性はインスタグラムに、

コツメカワウソとの日常や成長記録を投稿していて、

フォロワーは22万にも上がっていました。

 

虐待したとされる動画には、女性が棒のようなものを振り回し、

そばで2匹のコツメカワウソ

逃げ回っている様子が映っていました。

 

その動画を記事に乗せようと思っていたのですが、

いつの間にか削除されたらしく、見当たりません。

 

9月29日、書類送検されたのは38歳の会社員の女性です。

 

2020年に東京・渋谷区の自宅で飼っていた

コツメカワウソ2匹を虐待した疑いが持たれています。

 

約15年前からカワウソ飼育をしていたようです。

 

事件が発覚するきっかけとなったのは、

虐待したとされる動画が入ったUSBが

コツメカワウソを扱う都内の店に匿名で届いたことでした。

 

店が警視庁に相談し、捜査が進められていました。

 

女性は調べに対し

『エサをあげる時に噛みつく習性があり、

 しつけのつもりだった』

と容疑を否認しています。

 

コツメカワウソ2匹にケガはなく、

警視庁に保護されているということです。

            (日テレNEWS引用)

書類送検とは

ちなみにこの記事の中に出てきた、「書類送検」ですが、

書類送検とは在宅事件を検察に送検されることです。

 

在宅事件とは、身柄拘束されていない事件のことです。

 

身柄拘束されていない事件とは、

犯行の発覚当初から逮捕されていない事件は勿論、

 

逮捕されたものの、検察に送致される前に釈放された事件、

逮捕され、検察に送致されたものの、

その後釈放された事件も含まれます。

 

後者の事件は、すでに検察に送致されています。

そのため、書類送検上の在宅事件とは、

 

事件の発覚当初から逮捕されていない事件

逮捕されたものの、

検察に送致される前に釈放された事件

のことを指します。  (刑事事件弁護士相談ナビ引用)

 

    

 

  コツメカワウソとは

コツメカワウソは、

哺乳網食肉目イタチ科ツメナシカワウソ属に

分類される食肉類です。

 

インド、インドネシアカンボジア、タイ、中国南部、

ネパール、バングラデシュ、フィリピン、ブータンベトナム

マレーシア、ミャンマーラオスなどに分布しています。

 

シンガポールや香港では絶滅したと考えられています。

 

コツメカワウソは、カワウソの中でも最も小さく、

東南アジアや中国の南部などに生息しています。

 

名前のとおり、指先には小さい爪があり、

四肢には水かきがあります。

 

youtu.be

 

繁殖

コツメカワウソは周年繁殖動物で、

1年中いつでも子供を産むことができる動物です。

 

1回に1~6頭の幼獣を産み、年に2回繁殖することもあります。

 

授乳期間は2か月半から3か月で、幼獣は生後40日で開眼し、

生後9週間で泳げるようになります。

       

     特徴と暮らし

コツメカワウソは体調40㎝~60㎝、体重3~6kgほどです。

 

生息しているのは河川や湖沼、湿地帯などです。

 

野生のコツメカワウソは、

10~15頭の家族で群れを作って暮らしています。

 

コツメカワウソは、

身体を上手に操って急流の中をスイスイ泳ぎ、

素早い動きでエサを獲る様子は生き生きとしています。

 

コツメカワウソは貝などの硬い物もかみ砕ける

丈夫な歯を持っているのが特徴です。

 

野生では、魚やカニ・ザリガニなどの甲殻類

かえるなどの両性類を食べています。

 

他のカワウソ類と比べると、

水中よりも陸上で過ごすことが多いと言われています。

 

 

コツメカワウソは準絶滅危惧種

 

世界に生息する13種のカワウソのうち、

7種が絶滅危惧種に指定されており、

その中にコツメカワウソも含まれています。

 

コツメカワウソが生息する東南アジアでは、

絶滅が心配されています。

 

過去30年間でコツメカワウソの個体数は、

およそ30%現象したと推定され、

IUCN(国際自然保護連合)のレッドリスト

「危惧種(YU)」に指定されています。

 

この危機にさらに拍車をかけているのが、

主にペットなど愛玩動物としての利用を目的とした

密漁や密輸です。

 

実際、コツメカワウソが生息する

タイやインドネシアなどの国々では、

オンライン取引が活発に行われ、

違法取引が頻発していることが

TRAFFICの調査からあきらかになりました。

 

絶滅のおそれのある野生動物の種の

国際取引に関する条約(ワシントン条約)は、

野生生物の保護を目的に国際取引を規制する条約です。

 

そのワシントン条約の第18回締約国会議で、

コツメカワウソの原則取引禁止(付属書Ⅰ掲載)は

決定しています。

 

付属書はⅠ~Ⅲに分類され、規制が最も厳しい付属書Ⅰに

掲載された動物は取引が禁止されます。

 

この決定が施行された2019年11月26日以降、

日本はコツメカワウソの商業目的での輸入が

原則できなくなりました。

 

また、それ以前にも日本で輸入されたコツメカワウソについても、

国内の販売や譲渡が厳しく制限されることになりました。

                  (WWF JAPAN引用)

 

  

 

コツメカワウソはペットに向いている?

 

コツメカワウソはイタチ科の肉食獣で、

カニの甲羅を砕くような強力なあごと歯を

持っています。

 

野生動物としてのコツメカワウソは、

日本ではあまり知られていませんが、

自分の縄張りを主張するためにも使われるフンは、

強烈な臭いを発するため、

カフェや一般家庭で飼育するのは困難です。

 

何より、熱帯の水中と陸地、両方の自然を利用して生きる

コツメカワウソの複雑な生息環境を

日本の家庭のような場所で再現することが

難しいのは明らかです。

 

こうした点は、

IUCNのカワウソ専門家グループ(OSG)の

研究者も指摘している問題です。

 

実際、飼育についての

専門知識をもった獣医師も限られており、

結果的に運動不足や栄養不足になったり、

腎臓結石などの病気のため、野生のカワウソと比較して

早死にしてしまう個体数が一定数いると

専門家は言っています。

 

さらに、世話の大変さから飼いきれなくなり、

手放すことを希望する飼い主も出始めています。

 

引き取り手を探して見つからない場合、

野外に放してしまうようなケースが

生じるかもしれません。

 

身勝手な人間の都合で、

日本の国内にまた1種「外来生物」が

増えてしまう可能性があります。 (WWF JAPAN引用)

 

 

   

 

  日本国内取引の課題

 

コツメカワウソの国内販売は現在、日本の法律

「絶滅のおそれがある野生動物の

 種の保存に関する法律(種の保存)」

に基づき、原則禁止されています。

 

ただし、この規制にも例外があります。

 

個体ごとに、合法に入手したことを証明し、

環境省から登録票を付与すれば、

国内での取引が許可されるのです。

 

しかし、現行基準や運用には抜け穴があります。

 

密輸された個体にも、

登録票が付与されてしまう可能性があります。

これらを実質的に取り締まる手段がないのです。

 

環境省はこの問題に対して、

「国内繁殖」として登録申請される個体については、

繁殖施設の現地確認を実施するなど、

厳しい対応をとる方針を示しています。(WWF JAPAN引用)

 

 

   コツメカワウソの密輸

 

以前、コツメカワウソの密輸事件が

頻繁に報道される時期がありました。

 

その時期、日本ではコツメカワウソブームで、

水族館では行列ができていたり、

SNSで投稿されたりしていました。

 

NHKの報道では、2019年タイでまだ目もあいていない

子供のコツメナシカワウソを買って、

タイの空港で捕まった日本の女子大生がいました。

 

スーツケースの中には、

10匹の子供コツメカワウソが入っていました。

 

女子大生はペットにするつもりだと言っていましたが、

タイ市場で取材すると、密売人が1匹3万円で売っていました。

日本市場ではその頃も今も、

1匹80万円~100万円で売られています。

 

密輸の仕方としては、まず、親のカワウソを殺します。

 

小さくて目もあかない子供を靴下などに入れて運ぶのですが、

半分生きていればいいほうで、だいたい死んでしまいます。

 

日本人が「かわいい」と言う市場の裏では、

平然とこういう行為が行われていました。

 

そしてその裏の黒幕は反社会的勢力で、

女子大生や一般人が運び屋として雇われていたようです。

 

   

 

    最後に

 

今回にニュースになった飼い主は、

コツメカワウソの生態を理解していなかったようです。

 

コツメカワウソがコミニケションとして、

相手を噛んだりすることなどです。

 

ペットとして動物を飼う場合、

まず、その動物をよく知ることだと思います。

 

コツメカワウソの場合は、動物園などでの情報発信などを

参考にするのも良いと思います。

 

毎年5月の最終水曜日は「世界カワウソデー」で、

世界中の水族館や動物園が協力してカワウソの現状を

伝えようとしています。

 

でも、一番良いのはコツメカワウソなどを

ペットとして飼わないことだと思います。

 

記事の中でも説明したように、

コツメカワウソはペットには向きませんし、

コツメカワウソをペットして飼うのならば、

それなりの環境が必要です。

 

ニュースのような動画の環境では、

コツメカワウソらしく生きることは出来ません。

 

女性が住んでいた狭い1部屋には、

1匹が入ることが出来るくらいの

小さいビニールのプールが映っていて、

紙の棒のようなものを持って、

2匹のコツメカワウソを追いかけまわしていました。

 

以前よく行っていた動物園でコツメカワウソたちが、

気持ち良さそうに泳ぐのを見るのが好きでした。

 

私たち人間が自分らしく生きたいと思うように、

コツメカワウソたちにも、

コツメカワウソらしく生きる権利はあります。

 

それを奪う資格は人間にはないと思います。

 

東南アジアでは、

2015年~2017年に59頭もの生きたカワウソが、

密輸される途中で押収されました。

 

そのうち、少なくとも32頭は

日本に向けられたものであることが分かっています。

 

日本がカワウソ類の最大の密輸先であるとの

指摘もされています。

 

未だに日本は、コツメカワウソの販売をしていますが、

日本は販売することをやめるべきだと思います。

 

貴重な時間を使って頂き、ありがとうございました。