ゲラチーの気まぐれ雑記

日々自分が思っていたことや考えたことを記録する日記

絶滅危惧種ⅠA類ヒョウモンモドキについて

   


当ブログにお越し頂き、ありがとうございます。

 

今回は、以前から記事に書きたいと思っていた

絶滅危惧種についてです。

 

環境省レッドリスト2017によると、

絶滅の恐れがある野生生物は、

およそ3600種いるとされています。

 

絶滅危惧種と言っても範囲が広いのですが、

今回はニュースで見た「ヒョウモンモドキ」についてです。

 

減少率98%!?という絶滅の恐れが最も高いチョウです。

かつては本州各地に生息していたヒョウモンモドキ・・・

 

1980年頃よりヒョウモンモドキの生息地だった天然の湿地が

開発によって破壊されたり、

水田環境が変化したことなどによって、

湿地環境が大きく減少・悪化し、ヒョウモンモドキは

急激にその数を減らしてしまったのです。

 

今回は、

1 絶滅危惧種とは

2 絶滅危惧種ⅠA類ヒョウモンモドキ

3 ヒョウモンモドキを守る意義

4 ヒョウモンモドキを守る活動

について書きました。    

        

   絶滅危惧種とは

今、かつてないスピードで

多くの動物や植物などの生物種の絶滅が進行しています。

 

絶滅危惧種とは、絶滅の危惧にある生物種のことです。

 

国際自然保護連合(IUCN)が定めた

レッドリストのカテゴリーを意味する場合があり、

その訳語として「絶滅危惧種」「絶滅危惧」が

用いられることがあります。

 

絶滅危惧種の定義は、

「現在の状態をもたらした圧迫要因が

引き続き作用するならなば、その存続は困難なもの」と

されています。

 

広義には、「絶滅のおそれのある種」と呼ばれ、

狭義にはIUCNレッドリスト

「Endangered」カテゴリーの訳語として

用いられることもあります。

 

環境省は2020年に「環境省レッドリスト」を公表しており、

同リストで「絶滅危惧種Ⅰ類」「絶滅危惧種ⅠA類」

絶滅危惧種ⅠB類」「絶滅危惧種Ⅱ類」の

いずれかの保全状況に分類された生物種が

IUCNレッドリスト絶滅危惧種に該当します。

              (ウイキペディア引用)

 

youtu.be

 

  絶滅危惧種ⅠA類ヒョウモンモドキ

 

     ヒョウモンモドキとは

 

ヒョウモンモドキは、

鱗翅(りんし)目タテアゲハチョウの一種です。

日本にはヒョウモンモドキの近縁種が2種類います。

 

コヒョウモンモンモドキ・とウスイロヒョウモンモドキです。

 

ヒョウモンモドキは、この中で一番大きく

羽の長は約40~50mmでmで、

後羽裏面の斑紋が特徴的で容易に区別できます。

 

生息地域は乾燥・湿性草原で、

成虫は年1回6~7月にかけて出現し、

メスは食草の葉裏に100個以上の卵を

1カ所にまとめて産卵します。

 

幼虫はアザミ類などキク科の草本を食べ、

ふ化したての頃は蜘蛛の巣状の巣をつくり、

その中に群居します。

 

草原を生活の場とするヒョウモンモドキは、

草原の少ない日本では以前から分布場所が局所的でした。

 

それでも1960年代までは、まだ多く生息していましが、

このような草原環境は真っ先に開発され、

その生息地の多くは近年まで次々に消失し、

国内では、広島県の2か所のみになってしまいました。

 

他の草原性の動物も同じように絶滅に瀕している場合が多く、

何らかの草原環境の保全が必要とされています。

 

日本以外の生息地は、

ロシア極東地域・中国北部・中国東北部

朝鮮半島などです。    (環境省ホームページ引用)

 

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ヒョウモンモドキを守る意義

 

国内では広島県世羅町三原市にだけ生息するとされている

絶滅危惧種のチョウヒョウモンモドキの生息数が

2年連続で激減しています。

 

チョウではまだ絶滅した種はいませんが、

どうしてヒョウモンモドキを守る必要があるのでしょうか?

 

4つの意義が考えられます。

 

1 チョウや生きものは自然の中で役割をもつこと

 

チョウを含め野生動物は自然の中で役割があります。

それぞれが繋がりあうことで絶妙なバランスの中で

生きています。

 

一つ一つの種がそれぞれ生きていけることが、

豊かな自然を守ることに繋がります。

 

2 チョウは様々な恩恵を与えてくれること

 

チョウを題材にした歌、詩、絵画は数多くみられます。

文学作品のテーマにもよく取り上げられています。

 

チョウを見て美しいと感じたり、癒されたり、

絵画や文学のテーマになるなど、

チョウは人々に様々な恩恵をもたらしてくれます。

 

3 チョウは豊かな自然のバロメータ

 

チョウは自然環境の変化に敏感な生き物とされ、

豊かな自然の指標となります。

 

例えば、チョウ1種が存続するには、幼虫の餌植物、

成虫の級蜜源がある程度まとまって生え、

かつそれらが必要な時期に良い状態で

存在することが大切です。

 

チョウを守ることは、そこにすむ多くの動植物、

さらに森林や草原など多様な環境を守ることにつながります。

 

4 ヒョウモンモドキは地域の暮らしと共に

 

ヒョウモンモドキは、長い間この地域で人々の暮らしや

農業の営みと共に生き続けてきました。

 

草刈りや水路の溝上げといった、

人による絶え間ない自然への働きかけが、

ヒョウモンモドキをはじめとする里山の生きものを

守ってきたと言えます。

 

里山の生きものを守る取り組みが続けられれば、

美しい故郷の風景はいつまでも保たれることになります。

        (ヒョウモンモドキ保全地域協議会引用)

 

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ヒョウモンモドキを守る活動

 

ヒョウモンモドキを守るためには、

どのようなことをすればよいのでしょうか?

 

4つのポイントが重要です。

 

1 産卵及び幼虫の餌となるキセルアザミの大きな株が

 たくさん育つこと

 

キセルアザミの衰退を防ぐために草刈りをする。

 

キセルアザミは水の流れがある場所で良く育つことから、

湿地に水の流れを再生し、湿地の復元に取り組む。

 

2 チョウの水密源となるノアザミがたくさん咲くこと

 

ノアザミの状況を確認しつつ、ノアザミ周辺の草刈りを行う。

足りない場合は供給する。

野ウサギによる食害を避けるため、ネットなどで囲う。

 

3 生息できる湿地が、

   ネットワークで繋がるように近くにたくさんあること

 

手作業での草刈りやプランターでの食草栽培、

施設へのノアザミの花の持ち込みなど、

これらの作業に気軽に参加してもらう。

 

4 生息地の管理が継続的に行われ、

   地域の目でチョウを見守ることが続くこと

 

・万一の絶滅に備え、チョウを飼育下で維持する。

・チョウの遺伝的な多様性を確保する。

・自然にはなかなか回復しないため、

 飼育したチョウを放すことで、

 チョウの再生を促す(再導入・補強)

 

  人工的に飼育することも重要

 

チョウなど生きものを守ることは、

本来生息地そのもで進めることが重要ですが、

ヒョウモンモドキのように、

絶滅寸前の生きものを守っていくためには、

どうしても人工的に飼育することが重要になります。

 

せら夢公園自然観察園の協力のもと、

公園内に飼育ゲージを設置し、年間を通じて飼育しています。

 

ヒョウモンモドキは「種の保存法」の指定種であるため、

飼育に当たっては国に許可を申請し、

計画的に実施しています。

 

かつて生息していた場所の環境を復元し、

チョウを放し、復元することに成功しています。

        (ヒョウモンモドキ保全地域協議会引用)

    

     最後に

ヒョウモンモドキ・・・綺麗な蝶ですね。

こんな綺麗なチョウを絶滅させてはいけないと思いました。

 

ヒョウモンモドキの種類は日本には8属・14種いて

見分けるのが難しいです。

 

このうちアサヒヒョウモンは

1965年に国の天然記念物に指定され、

採集が禁止されています。

 

検索するとヒョウモンモドキというトカゲもいて、

これがなかなか面白い顔をしていて、可愛いです。笑

 

小さな生き物ほど自然破壊の環境をもろに受けてしまいます。

 

小さな生き物が生きづらい環境は、

私たち人間にも生き辛い環境なのだと思います。

 

そのことに気づき改善していくことは、

私たち自身も生きやすくなるはずです。

 

ヒョウモンチョウの種類は、原因はよくわかっていませんが、

個体数を減らしています。

 

考えられる原因としては、地球温暖化外来種の侵入、

人里付近の草原が利用されなくなったことによる

草原の環境の変化などが考えられます。

 

ヒョウモンモドキの数を増やすために、

多くのボランティアの方が活動されています。

 

ヒョウモンモドキの優雅な舞はこれかも多くの人たちを

魅了し続けると思いますが、

そのかげに多くの方々の協力があることを

忘れてはいけないと思いました。

 

絶滅危惧種については、

これからも記事にしていきたいと思っています。

 

貴重な時間を使って頂き、ありがとうございました。