当ブログにお越し頂き、ありがとうございます。
イチゴのことを書くために、
ミツバチのことを調べていて、自分がミツバチの重要性に
気が付いていないことが分かりました。
そう言う訳で、今回はミツバチのことについて書きます。
ミツバチの重要性
ミツバチは、花の蜜を集めるだけでなく、
私たちの毎日の食事に欠かせない野菜や果物を
栽培する現場において、果実を実らせる受粉も行っています。
世界の食料の9割を占める100種類の作物種のうち、
7割はハチが受粉を媒介していると国連環境計画(UNEP)
が報告しています。
ミツバチは、生態系でなく人間にとっても重要な生き物です。
ミツバチが受粉を行う主な作物
ハチは世界の作物の3分の1を受粉していると言われています。
受粉で実のる主な作物にはこのような物があります。
果物
リンゴ、サクランボ、モモ、サクランボ、ライチ
野菜
ニンジン、カリフラワー、カボチャ、ニンニク
などです。 (グリンピース引用)
ミツバチの生産が激減
近年、国産のミツバチの生産が激減しています。
2017年と2018年は大不作で、もはや満足のいく品質の蜂蜜を
十分に確保できなくなり、養蜂を止める業者が増えたそうです。
元々、日本の蜂蜜生産量は縮小していました。
それは安価な中国産蜂蜜に圧されているうえに、
高齢化や後継者不足によって、
養蜂家の数は減っているとされていました。
しかし近年は、熱心な養蜂家が頑張っても十分な蜜が
とれなくなっているのです。
養蜂現場で起きていること
養蜂は、農政上は畜産分野に入り、ハチミツをとるだけではなく
ポリネーション(農作物の受粉交配) としても重要です。
養蜂家の方々に話を聞くと、幾つかの要因があることが
分かりました。
最大の問題は、蜜源が急減していることです。
ミツバチが広く飛んでも蜜を集められなくなっているのです。
そのためミツバチも栄養が足りずに、
弱くなったり病気になったりして数が増えないのです。
日本で蜜源になる植物をあげると、
草本なら、
レンゲ、クローバー、ナタネ、ソバ、イタドリなど。
樹木なら、
果樹では、
ミカン、リンゴ、クリなどです。
さらに野菜や農作物があるから、非常に幅広いのです。
自然任せで設置場所を決めるのではなく、
農家に蜜源となる花の種子を渡して栽培してもらったり、
自ら樹木を植林したりもします。
また、農家と契約して農作物のハウスや果樹園に置いて
交配を手伝うとともに蜜を得たりします。
なぜ蜜源は減ったのか?
まずは農業が衰退して、休耕と開発などで
農地が減っていることがあります。
すると大きな蜜源であるレンゲやクローバーの栽培が
減ってしまいました。
特にレンゲの花を外来害虫が食い荒らす問題が起きています。
また、野菜や果樹も作付の転換などで、
いきなり栽培が打ち切られることもあります。
品種改良により、果樹や園芸種の栽培される量が減ったことも
影響しています。
例えば、蜜量の多いニセアカシアは、
要注意外来種に指定されたため、新たな植樹ができなくなりました。
ここにあげたことだけでは、完全な説明にはなりません。
なぜなら、農地だけではなく野原や森林にも蜜源はあるからです。
気象変動の影響
むしろ近年の事情として注目されているのが、異常気象です。
とくに花の咲く季節に雨が続くとミツバチは飛べななるので、
蜜がとれないことが増えたようです。
これまで梅雨がないとされていた北海道でも、
初夏に長雨が続く年が増えました。
また、気候変動の温暖化で、ミツバチがまだいない時期に
花が咲いてしまうことも起きています。
養蜂家は、通常3月中にミツバチの数を増やして、
4月以降の花の季節に備えます。
ところが、3月中に花が咲いてしまうと、
蜜をとることができなくなります。
それに温暖化は、植生も変えています。
これまで生えていた植物が育たなくなり、
蜜源ではない別の植物の繁茂を招けば、ミツバチは
餌にありつけなくなります。
頻発する台風や水害の影響もあります。
山や河原が荒れたために、蜜源になっていた植物が
大量に失われたりもしています。
意外な原因 野生動物の増加
シカとイノシシが増えすぎたことで、農作物の被害が
深刻化しています。
すでにシカが増えすぎたことで森林が荒らされていることが
指摘されていますが、その中に蜜源植物も多くあります。
シカやイノシシの被害の問題はセイヨウミツバチだけでなく、
在来のニホンミツバチの減少にもつながっています。
今まで以上に、ミツバチを始めとする花粉を媒介する昆虫が減ったら
農作物だけではなく自然界に稔りは激減します。
実際、ミカン園でミツバチの巣箱を置くだけで、
収穫が2倍になった例もあります。
蜜源が減ったことでミツバチが減少する、稔りが奪われる、
農業が衰退すると連鎖します。
シカの増加は個別の事情のように見えて、
実は生態系は深くつながっている一つです。
養蜂の衰退は世界的な問題
十数年前から世界中でミツバチの大量死(蜂群崩壊症候群)が
問題になっています。
突然ミツバチが巣箱から姿を消すのです。
原因は大敵のダニやウイルスの蔓延から始まり、
ネオニコチノイド農薬、遺伝子組み換え作物、携帯電話の電波まで
疑われました。
また、長年のミツバチの酷使による遺伝子の劣化も指摘されました。
しかし、いずれも反証があり、まだ完全には解明されていません。
複合的なことが原因ではないかと言われています。
ミツバチの減少は、より世界的な変動を示す前触れかもしれません。
(ヤフーニュース 森林ジャーナリスト 田中淳夫氏記事引用)
最後に
ミツバチが受粉をしているのは知っていましが、
人間のためにこんなに役立っていることは、
知りませんでした。
春めいてきて、ミツバチを見かけることも多くなると思いますが、
見かけたら 『ミツバチさん、頑張って働いてくれてありがとう』
と声掛けをします・・・笑
たぶん、変な人だと思われるでしょうけどね。笑
小さいミツバチは、実は一番いろんな影響を受けています。
農薬だだったり、気温だったり、ダニやウイルス・・・
それは人間の傍で、人間と密接な関係にあるからです。
ミツバチの変化は、いずれ人間にも影響を与えることだと
肝に銘じておく必要があるのではないでしょうか?
ミツバチと関連して、ここでもイノシシとシカの影響が
色濃く出てきました。
シカやイノシシの被害をもっと切実な問題として
取り組んで欲しいところです。
絶滅させてしまった過ちです。
食物連鎖において取り返しがつかないことです。
シカをいつまで、
国の特別天然記念物にしおくつもりなのでしょうか?
もっと、農家の方々の苦労や生態系の影響を考えて
対処して欲しいと思っています。
ミツバチについて記事を書いていて、書きたいことが多すぎて
1回では記事が長すぎてまうので、2回に分けることにしました。
貴重な時間を使って頂き、ありがとうございました。