ゲラチーの気まぐれ雑記

日々自分が思っていたことや考えたことを記録する日記

経団連中西会長「こども庁」への見解

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当ブログにお越し頂き、ありがとうございます。

 

子どもをめぐる政策を担当する「こども庁」の創設について、

菅義偉首相が検討を進めていることが新年度早々、

そんなニュースが話題を呼びました。

 

菅総理自民党がこども庁を衆議院選挙の公約にするという報道です。

 

まだ、組織や人員の規模など具体的な内容は固まっていませんが、

行政の縦割りをなくし、子どもに関する政策に

一元的に取り組む狙いがあります。 

  

その報道に対して経団連の中西会長は、

次のように述べられました。

 

 

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        心強い動き

 

経団連の中西宏明会長は、自民党で「こども庁」創設の

議論が進んでいることを受けて、

心強い動きだとの見解を示しました。

 

経団連の中西会長は、『少子化問題は、日本にとって大変おもい問題だ』 

と述べられ、自民党で議論されているこども庁の創設で、

少子化対策が総合的に進むことに期待感を示しました。

 

その上で、経済界としても男性の育児に参加しやすくするともに、

子育て世代への支援を手厚くするなど、

一層、取り組みを進めることが必要だとの考えを示しました。

 

経団連の中西会長は『第1子つくって わー大変だ って時に

男性が子育てを家事としてやってくれると出生率があがってくるとか、

そんなこともありますので』

 

経団連少子化対策の提言で、「夫の家事・育児時間の長さが、

第2子出産の実現を左右する」というデータをあげ、

男性が育児に参加しやすくなるように、

企業も職場の雰囲気を変えていくべきと指摘しています。

                   (日テレNEWS24引用)

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こども庁は財源論と子ども基本法のセットで

 

菅総理は自身が子育て罰の厳罰化と指摘したように、

高所得所帯の児童手当削減、出産費用の無償化の見送りなど、

こどもと親に厳しい姿勢をとってきました。

      

また、低所得二人親世帯への給付金は決定されましたが、

児童手当の支給対象にはなっていません。

 

自民党で若手・中堅議員を中心にこども庁の検討がされ、

党内での議論が進むことは、子供を大切にしようとすることで、

本当に嬉しくて意義があることだと歓迎しています。

 

一方で財源論と子供の権利とのセットの議論でなければ、

子供に優しい菅総理のイメージを選挙の時だけごまかそうととする、

ただの選挙戦略ではないかと疑念がねぐえません。

       

また国・地方ともに公務員数を削減し過ぎ、

先進国最弱と言って良い日本で、官僚や児相職員、

教員やスクールソーシャルワーカーなど、

子どもに関わる公務員を増やさなければ、

いまの福祉政策や教育政策がどんどん劣化していきます。

 

親の数や収入で子どもを差別し、大事にしない子育て罰国家・日本を、

本気で改革し、子どもに優しい産み育てやすい国になる本気の

公約なのでしょうか?

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1,お金 ・子ども若者特定財源が必要 

 

・ひとり親・ふたり親で子どもを差別しない低所得困窮子育て世帯への支援

・妊婦検診を含め出産無償化

・そのための財源が必要

 

少子化は、所得にかかわらず子どもを産み育てやすくすることでしか、

改善されません。

 

自民党の選挙公約が本気の公約であるかどうかは、

財源論とセットになっているかどうかが最大のポイントです。

 

 2,人 ・子ども庁担当官僚や児童職員の増員

・保育し・幼稚園教諭等の待遇改善もセットで

  

中央政府・地方政府ともに先進国最小の公務員数しかいない日本で、

公務員数を増やさず、子ども庁をつくると、

文部省・内閣府から人員が吸い上げられ、

福祉政策や教育政策を支える官庁が弱体化しています。

 

国・地方ともに、官僚・公務員の増員がなければ、

やはりこども庁は実効性ある政策になりません。

 

また、劣悪な環境で働いている保育士・幼稚園の教諭等の待遇も

セットにしなければ、子どもに対する質の高い教育・保育は

保証できません。

 

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3,子どもの権利・子ども基本法制が急がれる

 

こども専用相談機関・わいせつ教員排除や日本版DBSなど、

あらゆる分野で子どもを守る

 

DBSとは、英国司法省所管の犯罪証明管理および発行システムのことです。

 

子どもに関わる職種 定義・18歳未満の子どもに1日2時間以上接するサービス

で働くことを希望する人は、DBSから発行される犯罪証明書が必要です。

 

これはボランティアであっても必要です。 (山田太郎参議院引用)

 

子どもを大切にするためにはその基盤として、

子どもの権利を位置付けた法令が必要になります。

 

当然、これらの業務には専門性の高い人員が、何百人、

場合によっては何千二人も必要になってきます。

 

お金と人の議論が避けて通れないのは、

子どもを守る専門性をもった大人も、子ども庁で多くの雇用・育成して

いかなければならない可能性が高いからです。

          (ヤフーニュース 未富芳日本大学教授引用)

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 ども庁の立ち上げを緊急提言

 

1月に菅首相に会った際に『若者にどうアプローチしたらいいか』

と聞かれた参議院議員山田太郎氏は

『伝え方も大事ですが、中身も大事ですよ』

デジタル庁をつくるようにこども庁をつくった方がよいと答えました。

 

加藤勝信 官房長官から『もう少し詳しく話を聞きたい』と

電話がかかってきました。

 

官邸も興味があるようなので、

子ども庁の話をする機運が高まっているかもしれないと、

白見英子参議院議員と一緒に若手議員による勉強会の立ち上げ、

3月19日に子ども庁創設に向けた緊急提言をまとめました。

 

緊急提言では、専任の大臣率いる「こども庁」を創設するほか、

子どもの命を守る体強化「妊娠前・妊娠期からの継続支援の充実」 

「教育と保育に関わる子どもが安心して育ち、育てられる社会環境の整備」

などを挙げています。

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    ども庁を立ち上げるメリット

 

提言に書かれているのは、子どもの命を守れるようになるということ。

 

現状では、子どもが亡くなった時に原因を調べる

「チャイルド・デス・レビュー(CDR)」

の制度もまだ全国的には始まっていません。

 

子どもの自殺も原因や状況を把握することで、

対策を打つことができるようになります。

 

教育でも、いかにお金をかけるかで、

その後の人生が決まってしまうという声がありますが、

そうした教育の格差をつくらないようにする政策の司令塔にもなります。

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    実効性はあるのか?

 

提言書には、子ども庁に所管の大臣を置いて、

子育て関連し出を欧州並みに倍増すると、盛り込まれています。

 

勉強会の議論では、未就学児についての政策は、厚労省文科省から

「こども庁」にする大きな再編をした方いいという意見もありました。

 

ただ大きな組織をつくっても、そこでまた縦割りになるだけになります。

 

中身を詰める前にまず、つくるということを決めたのです。

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    選挙目当てという見方

 

選挙目当てと言われても、有権者に評価されればそれで良い。

 

もし、衆議院の公約に揚げて、何もしなかったら

自民党は次の参院選でぼろ負けするでしょう。

 

子どもに関する政策に一元的に取り組む省庁に関しては、かつて民主党

「子ども家庭省」創設を政権公約にあげ法案までつくりました。

 

山田氏らの勉強会があげる「チルドレン・ファースト」は、

民主党があげた子ども・子育て政策のキャッチコピーでもありました。

 

永田町では 民主党の方が子ども家庭省を議論してきた、パクったなどと

言われています。

 

でも、自民党民主党かはどうでもよくて、

大事なのはできるかできないでしょうか?

 

勉強会の内容はすべてオープンになっています。

選挙という政策のコンテストで、他の政党がもっといい内容を

打ち出せばよいということです。

 

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   議員や省庁の抵抗はないのか?

 

自民党には厚労族や文教族もいます。

族議員や省庁の抵抗はないのでしょうか?

 

あるようです。

そのため、若手議員中心で、党からも独立した勉強会で議論してきました。

 

縦割り問題は、縦割りの行政機関の中では議論でないのです。

 

実は、子ども庁の議論は何度も失敗を繰り返しています。

下村博文 政調会長は第1次阿部政権時代に文部科学相として

取り組みましたが、出来なかったと言われています。

 

川村建夫元官房長官小泉政権時代にも構想はあったけれど、

出来なかったと言われています。

 

党内で慎重に議論を始めたらつぶれます。

これを打破するためには、世論を味方につけるしかない。

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  菅政権は実現にこぎつけられる?

 

やらないと菅政権は生き残れない。

こうした縦割りの解消が首相の真骨頂だからです。

 

もう検討を指示したので今から辞めるとはいえない。

 

民主党時代に「子ども家庭省」設置に取り組んだ

小宮山洋子・元厚生労働相に電話話を聞いたところ

結果的にいいものができればいいじゃないと、答えられました。

 

超党派で取り組んで欲しいとも。

            (朝日新聞デジタル 山下剛氏記事引用)

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      族議員とは?

 

族銀とは、特定の政策分野に精通して、

関連する省庁の政策決定に強い影響力を及ぼし、関連業界の利益を擁護して、

それらの代弁者の役割も果たす、国会議員およびその集団の俗称です。

 

役割としては、特定の団体や利益団体のために、法律作成をしたり、

許認可を持つ省庁に口利きをしたり、

補助金の配分や公共事業の個所づけに介入するなどの、

様々行為がありました。

 

族議員は特定分野の所管する官庁の官僚出身が多いとされています。

                       (ウィキペギア引用)

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           最後に

 

中西会長が言われた、男性が育児に参加しやすいように、

職場の雰囲気を変えていくべきと指摘されていますが、

実は、これが一番難しいと思います。

 

例えば、保育園にお迎えに行く場合、その人の残っている仕事を

誰かが変わってやるとなると、いい顔をされないとか・・・

 

育休が設定されていても、実際には取りにくいとか・・・

  

子どもを産みやすく育てやすい仕組みや世の中をつくらなければ、

誰も子供を産んで育てなくなります。

 

それは、子どもはお金がかかると思いがあるからでしょう。

 

病院によって費用は違いますが、

先ずは、出産にかかる費用を無料にすることをして欲しいです。

  

山田議員がこども庁に力をいれおられるのは、

議員自身が、ひとり親の家庭に育ったからのようです。

 

こども庁は、山田議員の経験からくる想いがあるのでしょう。

ぜひ頑張ってつくって欲しいです!!

 

最近のニュースでも親が子どもに危害を加えたり、

命を奪ったりする事件があります。

 

子どもの命を守る仕組みは必要だと思います。

 

教育の格差が、育つ家庭の裕福さや貧困で決まるとしたら、

優秀な子どもの才能を、見逃すことにもなりかねません。

 

こども庁、できて欲しいと思います。

 

貴重な時間を使って頂き、ありがとうございました。

 

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