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1月6日に降った雪は、積もってしまいました。
翌日の夕方、車で近所のスーパーに買い物に行ったのですが、
降った雪が踏み固められ、あちこちでアイスバーン状態でした。
少し長い坂道の途中が15メートル~20メートルくらい
コチコチのアイスバーンになっていて、
その坂の下にお巡りさんが3人立っていました。
坂を登れない車を押すためでしょうか?
住んでいるあたりは坂道が多いため、
ギアーはセカンドに入れっぱなしで走ることが多いのですが、
急な坂で少し滑ったので、
わずかな距離のギアをファーストに入れて上りました。
いや~、ファーストギアなんて、普段使うこと無いので、
ちょっとワクワクしてしまいました。笑
今回は「アップサイクル」についてです。
SDGsの取り組みの一環で、リサイクルやリユースと並んで
持続可能なモノづくりを実現するアプローチとして、
様々な業界で注目されている仕組みです。
1,アップサイクルとは
2,3Rとは?
3,食品のアップサイクル市場の拡大
について書きました。
アップサイクルとは?
本来ならば捨てられるはずの廃棄物に、
デザインやアイデアといった新たな付加価値を持たせることで、
別の新しい製品にアップグレードして生まれ変わらせることを言います。
SDGsの取り組みの一環で、リユースやリサイクルと並んで
持続可能なモノづくりを実現するアプローチとして、
様々な業界で注目されています。
太陽年数を越えたソーラーパネルをテーブルとして利用したり、
擦り切れたタイヤを鞄に作り替えたり、
アップサイクルは家具業界からファッション業界など、
様々な業界から注目されています。
アップサイクルはSDGsの一環なので、
個人だけでなく企業レベルでの意識改革が起こり始めています。
アップサイクルとリサイクルの違い
アップルサイクルは元の製品として「素材」を
そのまま生かすのに対して、
リサイクルは、「原料」に戻すことです。
リサイクルでは原料に戻したり、素材を分解したりする際に
エネルギーが使用されるのに対して、
アップルサイクルはそのままの形をなるべく生かすため、
地球への負荷を抑えることができます。
また、アップルサイクルは単なる再利用のリユースとは違い、
別の製品として生まれ変わらせることで、
その寿命を長く引き伸ばすことができる可能性があります。
そのため、リサイクルよりもサスティナブルとされています。
アップサイクルの反対語ダウンサイクル
アップサイクルの反対語の「ダウンサイクル」があります。
例えば、Tシャツから雑巾を作ったり、新聞紙を再生紙にしたり、
元より価値や質が下がり、いずれはゴミとなる継続性のない
リサイクルのことを指します。
つまり、アップサイクルは
リサイクルによる製品のアップグレードで、
ダウンサイクルはリサイクルによる製品のダウングレードと
言えます。
アップサイクルの歴史
アップサイクルの始まりは、1994年10月11日、
レイナー・ピルツがドイツメデアSalvo Newsni向けて
アップサイクルとダウンサイクルについて
語ったのが初めてだと言われています。
「自然界には寿命を終えて捨てられるものはない」
「そこでは最大限に利用された後も、それまで隠れていた
全く新しい次のサービスに供される」と語ったように、
それまでも人はごく自然にアップサイクルを行ってきました。
産業革命以降、「効率性」と「規模」が追及されるようになり、
大量生産が当たり前になりました。
修理しながら使い続けるよりも、買い替えていく方が安くなり、
「使い捨て文化」が定着していきました。
しかし近年、地球や自然環境に対する意識の高まりや
SDGsの取り組みなど、個人のみならず企業の意識が変化しつあり、
「アップルサイクル」という概念が
注目されるようになっています。
アップリサイクル事例
ファッション業界では、在庫品を一点ものとして蘇らせたり、
ブランドのタグを付け替え、
新しい名前や新しい価格で新しい人に届ける「Rename(リネーム)」
というブランドとして販売するなど、
様々なアップサイクルが行われています。
建設業界でアップサイクルと言えるのは、「リノベーション」です。
既存の躯体を生かしつつ新しいコンセプトを吹き込む、
これも一種のアップサイクルと言えます。
建物にとどまらず、建物を含むエリア一体で
アップサイクルを行うことで、その地域そのものが
アップサイクルにつながる場合があります。
例えば、横浜市にある「赤レンガ」を中心に広場や公園を備えた
「赤レンガパーク」です。
元々は1911年に保税倉庫として竣工された建物でしたが、
貨物のコンテナ化が進行した1970年頃を境に
貨物の取扱量が減少し、
1989年に落書きをされるなど建物は荒れていました。
しかし、1992年に横浜市が国から倉庫を取得し、
「港の賑わいと文化を想像する空間」をコンセプトに、
補強工事を開始し、
2002年に文化ホールを備えた商業施設として開業しました。
赤レンガが持つ雰囲気や
日本最古のエレベーターなどが残存する価値に
新しいコンセプトを加えたことで、建物だけではなく
エリアのアップサイクルがされた例です。
(IDEAS FOR GOOD引用)
3Rとは?
アップサイクルに一見似ているのが「リサイクル」です。
しかし、両者には違いがあります。
リサイクルは一旦不用品を粉々にして、
製品は作られる前の資源の状態に戻します。
そして、再度製品を作るのです。
例えば、ペットボトルから衣類を作る場合が当てはまります。
一方、アップサイクルは
不用品の素材や特徴をそのまま生かして、
新たな製品を作り出すことを言います。
例えば、不要になった空き缶を生かして、
植木鉢という新たな製品を生み出す場合がそうです。
リサイクル以外にもアップサイクルとは別の意味の言葉として
分けたい言葉があります。
まずは「リユース」です。
リユースとは
自分が使わくなったものでも必要としている人がいる場合、
その人に譲ることで再利用することを言います。
次に「リデュース」です。
例えばスーパーなどで買い物をする際、
レジ袋の代わりにマイバックを使うことで
ゴミを出さないようにすることを言います。
(空間広告マガジン引用)
食品の
アップサイクル市場の拡大
2030年は、
SDGs(持続可能な開発目標)のターゲット12,3
「食品廃棄物を半減する」の目標の年にあたります。
現状では毎年25億トン(40%)の食料が廃棄されており、
今後8年半の間でその半分の12億5000万トンの
捨てられていた食材の使い道を見つけ出す必要があります。
1980年、全米オーガニック認証基準委員会が初めて会合を開き、
オーガニック食品革命が始まりました。
最近では、米国のほぼすべて食料品店、
更にはガソリンスタンドでさえオーガニック食品が
売られています。
消費者はオーガニック商品を求めているのです。
2021年6月、アップサイクルフード協会は
初めて第三者組織によって認可を受け、
食品廃棄を防止する製品を示す認証システム
「アップサイクル認証」を発表しました。
アップサイクルフード協会は全米の全ての食料品店で
アップサイクル食料品を販売することを目指しており、
目標達成までの期間として当初は40年間を見通していましたが、
見直して2030年までを達成する見通しを立てました。
アップサイクル食品の定義
アップサイクル食品とは、
本来であれば人間の消費に回らない原料を使い、
検証可能なサプライチェーンにおいて調達し生産された、
環境に良い影響を与えるものです。
アップサイクル食品は、
1,そのままであれば食品廃棄されてしまう原材料から作られる
2,付加価値のある製品である
3,人間が消費するものである
4,監査可能なサプライチェーンを有する
5,どの原材料がアップサイクルされたものかを表示している
という定義を発表しました。
(サスティナブル・ブランドジャパン引用)
最後に
アップサイクルは、元になる素材が中古品であったり、
一点物の素材であるため、新品素材から作るプロセスとは
全く異なったものになります。
それは時には熟練された職人さんたちの手によって作られたり、
「赤レンガ」のように現存する価値に新しいコンセプトを
組み合わせたことで作られたりしますが、
デザインやアイデアといった新たな付加価値を持たせることで
生まれ変わらせることができます。
世の中は、使い捨ての時代から限りある資源を大切にする
循環型社会へと変わりつつあります。
日本では古くから無意識のうちに、
物を大事にする文化はあったと思います。
すでに食の世界でも、
アップサイクル食品が出回っていることは、
知りませんでした。
現在でも改めて自分の周りを見直してみると、
アップサイクルされているものがある気がします。
して新たな付加価値を持たせることで「アップサイクル」
することは当たり前の習慣にしたいですね。
貴重な時間を使って頂き、ありがとうございました。