当ブログにお越し頂き、ありがとうございます。
前回の記事の続きで、世界的に数が減っているミツバチの代わりに
受粉をしてくれるものたちの記事です。
前回はハエのことを書きましたが、
今回はドローンとロボットに ついて書きたいと思います。
ちょっとミツバチのことを書こうと思っただけなのに、
気がつけば、3回にわたって書いてしまいました。笑
今回で、ミツバチの記事は最後になります。
ドローンを使って受粉
実現の切り札はシャボン玉
近い将来、ハチを用いた受粉が困難になるのではないかと
心配されています。
北陸先端科学技術大学院大学準教授の都栄次郎さんらの
研究グループは、ドローンを用いて受粉を行う技術の開発を
進めています。
農作物を傷つけないために、
ドローンを接触させずに受粉を可能にする切り札は、
なんと子供が遊ぶシャボン玉でした。
花粉の交配を自動化する技術
花粉の交配の技術に取り組むに当たって都さんは、
ミツバチの身体に微細な毛がたくさん生えていることに
注目しました。
毛に花粉を付着させたミツバチが花を渡り歩くことで、
花粉交配が行われる機能を取り入れようと、
底面に馬の毛を貼り付けたドローンを試作し、
ユリを対象に実験を行いました。
結果、ユリの花に受粉することはできたのですが、
ドローンで受粉させるには課題が残りました。
ドローンを接触させていては、
プロペラで花を傷つけてしまう恐れがあるからです。
接触させずに受粉させる良い方法はないものか・・・
子供と一緒にシャボン玉で遊んでいた時、
飛ばしたシャボン玉が子供にふれて割れるのを見て、
花粉を含んだシャボン玉を飛ばせば、
受粉に使えるかもしれないとひらめいたそうです。
ただし、シャボン玉に含まれる海面活性剤の影響で、
花粉の活性が失われてしまっては、元も子もありません。
花粉に悪影響を及ぼさないものを選び、
さらに花粉の活性化を促すカルシウムやカリウムなどを加えて、
花粉を含むシャボン玉を飛ばすとこまでは、できました。
ドローンを使用せずにナシの果樹園で受粉できるかどうか
実験を実施した結果、95%のという確率で受粉出来ました。
シャボン玉発生装置をドローンに取り付け散布したところ、
90%の確立で接触できることが認められました。
今後この研究が進めば、近い将来ミツバチに代わって、
ドローンから飛ばしたシャボン玉が、
人口受粉の担い手になってくれることでしょう。
(マイナビ農業引用)
新潟県農業大学農林水産部
2020年4月28日、園芸経営科は
ドローンによる日本なしジョイント栽培の溶液受粉を行いました。
日本なしは、同じ品種では授精ができず、適合する品種の花粉を
人工的に受粉する必要があります。
しかし、受粉の期間は天候などに左右され短く集中するため、
果樹生産にとっては大きな負担になっています。
そこで、今回1学年果樹専攻生が日本なしジョイント栽培ほ場で
ドローンによる溶液受粉を行いました。
当日は、試験区の設置や受粉のための溶液作り、
溶液と栽培花粉の混合などを実習し、
溶液花粉の散布は農業大学校果樹せんこう卒業生が就業している
農業法人からご協力頂き実施することができました。
今後、学生は受粉後の結実などの調査を行い、
実績を取りまとめていきます。 (農業大学ホームページ引用 )
ミツバチ型ロボット
ハーバード大学が超軽量のミツバチ型ロボット(RoboBee)を
発表したのは2016年でした。
それから3年してさらに進化した形で再び姿を現しました。
本物ののミチバチさながら空中を飛び回るBoboBee・・・
当初、その飛行を実現したのは静電気でした。
ロボットの表面に取り付けたパッチ電極から電流を流したり、
遮断することでリアルな動きを再現したのでした。
チームはさらなる軽量化と、
長時間の自立飛行が可能な電力の供給を、めざしていました。
その結果採用されたのは、太陽電池です。
本体に装着のは最小2枚の電池パネルで、
重さはわずか10ミリグラムです。
室内での飛行テストは成功していますが、
チームは今後ロボットが野外で単独飛行できるように
取り組んでいきます。 (TECHABLE引用)
ロボット花で人口受粉
ブリスデンを拠点に活躍するアーティスト、Michael Candy氏は
3Dプリントされたロボット花による人口受粉システム
「Synthetic Polleniser」を提案しました。
これを利用すれば、減少するハチの個体数を
増やす可能性があるのです。
黄色い人口花の先端には、
合成おしべと3Dプリントの花弁が施してあります。
これを本物の植物と並べることで、
ミツバチにリアルな花と錯覚させます。
中には予め、花の蜜とミツバチの巣からかき集めた花粉を
注入してあります。
モーターとチューブを介して、蜜の溶液を花の表面に押し付けて、
ハチを引き寄せるのです。
その後、ハチの体の毛が雄しべの先につけば無事受粉の完了です。
現段階において「Synthetic Polleniswr」は
個人の概念的なプロジェクトに過ぎませんが、実現すれば、
環境に優しい手段で生態系の保護が可能になります。
今後は花畑にデバイスを設置し、実験に入る予定です。
(2018年3月18日 tath TECHABLE引用)
ミツバチ型ロボット
シベリアのトムスク工科大学「TPU」の科学者たちは、
ミツバチに代わるロボットを提案しています。
彼らは、本物より少なくとも7倍大きく、人間の掌の大きさに
相当するものです。
この人工ミツバチは、イチゴなどの温室で栽培される植物に
有益とされています。
このプリジェクトチームは人口ミツバチの他に、アルゴリズム、
ソフトウェア、そして正確な位置を特定するための光工学システム、
画像認識手法を開発していく計画です。 (RUSSIA BEYOND引用)
最後に
ドローンでの受粉の研究開発もいろんなところで進んでいて、
今後どんな話が聞けるか楽しみです。
ロシアのミツバチ型ロボットの画像を探したのですが、
貼れる画像が無かったのですが、
見た目はミツバチによく似ています。
大きさは、ミツバチの7倍の大きさで掌サイズではあるのですが、
それが、ハウスの中を受粉のためとは言え、
たくさん飛んでいるのを想像すると怖い気がします。
ドローンが中東の石油施設を破壊したニュースを始めて聞いた時、
そんな時代が来たのだと驚きました。
ドローンは、記事の中のように受粉をしたり、種をまいたり、
空撮をしたりと平和的に使って欲しいと思います。
最近ではドローンを運搬でも活用されだしたのは、
良い利用法だと思います。
2020年にあったナゴルノ・カラパス紛争では、
ドローンの進化系のハービーやハロップが兵器として使われ、
それを使ったアゼルバイジャンが勝利しました。
まさに、何とかと鋏は使いようと言いますが、
ドローンも使い方ひとつで全く逆のものになってしまいます。
ミツバチやハエは小さいのに人の役に立ち、人に利用され、
けなげに働き生きています。
そんな生き物たちを見ていると、破壊を繰り返し、強欲な人間は
彼らを含め、全ての生き物にとって、
無用の長物ように思えてくるのでした・・・
貴重な時間を使って頂き、ありがとうございました。