ゲラチーの気まぐれ雑記

日々自分が思っていたことや考えたことを記録する日記

バイオトイレ

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あけましておめでとうございます。

架空恐竜のゲラチーです。

本年もよろしくお願いいたします。

 

令和3年の最初の記事は、トイレの話です。

 

外観の作り方も、用を足した後の処理の仕方も

今までとは全く違うトイレを紹介します。

 

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  曾澤高圧コンクリート株式会社

 

北海道苫小牧市に本社を置く曾澤高圧コンクリートは、

先進的な欧州のベンチャー企業との技術交流を契機に、

建設用3Dプリンターの活用に乗り出しました。

 

同社が狙うのは、インドを舞台にしたバイオトイレの普及事業です。

3Dプリンターでトイレのハウジングを計画中です。

 

同社は、2010年頃から3dプリンターに着目しており、

当時、活用事例が紹介され始めた欧州や中国などに出向き、

情報収集を重ねてきました。

 

中でも目を引いたのが、

オランダのサイビー・コントラクション社でした。

 

サイビー社は、3Dプリンターの研究開発で

最も先進的な企業の一つです。

 

ロボット制御術を開発する企業やフランスの大手ゼネコンなどと

共同開発したり、ドバイで3Dプリンターを使った建物を

実現したりしていました。        (日経XTCH引用)

 

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           (プレスリリース引用)       

   上下水不要の自己完結型トイレ

 

曾澤高圧コンクリート株式会社は、

現在新棟を建設中の深川工場(深川市)敷地内に、

ロボットアーム式のコンクリート3Dプリンタを活用した

インドでのトイレの普及を目指しており、2基のうち1基は

インド向けのプロトタイプ(試作)となります。

 

当社はSDGsの目標のうち6番目の『安全な水とトイレを世界中に』

の実践を揚げ、女性スタッフを中心とする開発チームをインドに派遣、

現地のニーズや課題などを探って来ました。

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     インドのトイレ事情

 

インドでは、野外排泄による水質汚染が深刻な

社会問題になっています。

 

トイレ自体を不浄なものとして、そもそも設置しない家も多く、

女性が公衆トイレで襲われるなど、

治安が確保されていないケースも少なくありません。

 

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          (プレスリリース引用)

トイレの整備を進めようにも、下水道などのインフラは

都市部を除くと未整備、水洗式を全土に普及させるには

莫大なコストと時間がかかってしまいます。

 

こうした課題を解決するには、上下水道と連結しなくても使用できる

自己完結型の公衆トイレ(オフグリッド・トイレ)の普及を

急ぐべきと判断し、バイオによる処理技術や

空気中から水を抽出する技術を持つベンチャー企業などと協賛し、

外装を3Dプリンタで印刷した、自己完結型のハイテクトイレを

試作しました。

 

日本では特殊モルタルの試用には、

大臣認定などの性能評価が必要なことから、

今回はプリントした中空状の外装を型枠代わりに使用し、

その中にコンクリートを充填して、

配筋を施した鉄筋コンクリート造の構造体としました。

 

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   バイオトイレのモジュール

 

バイオトイレのモジュールは、正和電工株式会社(本社旭川)が

開発したおがくずを使用するタイプを採用しました。

 

スクリュー付きタンクにおがくずを充填しておくと、

おがくずが排泄物によって保水されます。

 

その後タンクに設置されているヒーターで加熱(50℃)し、

スクリューで撹拌することにより、

排泄物の90%の成分である水は蒸発します。

 

残った10%の固形成分を微生物(好気性バクテリア)が分解し、

発散させます。

 

特別な菌の使用は不要で、排泄物に含まれている腸内細菌と

自然界に生息している微生物の働きで、

水と二酸化炭素に分解処理されます。

 

蒸発も分解もされない無機成分(窒素、リン酸、カリウムなど)だけが

「残渣」として残り、粉状態でおがくずに付着します。

 

これを肥料として使用することができます。

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     水生成装も装備

 

上水道が整備されておらず、地下水の汚染も激しい地域を想定し、

空気中の湿気から水を生成する水生成装置も装備しました。

 

空気中の湿気から水を生成する水生成装置も装備しました。

 

アクアムホールディングス株式会社が開発した技術で、

空気中の湿気を強力なファンによって取り込み、

コンデンサーによって冷却して強制的に結露を起こし、

水を生成します。

 

その水を活性炭、ミネラル、ROフィルター等を通過させることで

安全な飲料水になります。

 

今回は手洗いとウォシュレット用として使用します。

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  トイレ用のスマートロック

 

インドではスマートフォンが広く普及していることに着目し、

トイレ用のスマートロックをメディアスケッチ株式会社と

共同開発しました。

 

トイレの開閉をスマホで行えるだけではなく、

ブロックチェーンを活用し、自分の前の利用者の利用状況を

レーティングできる仕組みを誘導したのが特徴です。

 

「次の人のためにトイレをきれいに使う習慣」を

定着させることに繋げる狙いがあります。

                 (プレスリリース引用)

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         最後に

 

お国が違えば、トイレ事情もかなり違ってきます。

 

曾澤高圧コンクリート株式会社の女性社員の方々がインドに出向き、

聞かれた話の中に、女性がトイレに入って用を足していると

襲われるという話がありました。

 

宗教上の理由や男性の女性蔑視が強く、

女性差別のあるインドの女性の皆様には同情いたします。

 

せめて、インドの女性の方々には、鍵のかかるトイレで安心して

使用してもらいたいと、心から思います。

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地球温暖化が進み、日本は最近豪雨被害が増えていますが、

日本とは反対に降水量が極端に少なくなっている地域もあります。

 

そういう水が貴重な地域には、うってつけの商品だと思います。

 

去年の豪雨被害のように、地形的に災害ににあいやすい所には、

避難所などに前もって作っておくと良いと思います。

 

いかん・・・曾澤高圧コンクリート株式会社の、

セールスレディの販売トークのようになってきました。笑

 

読者の皆様に売りつけないうちに、今日は退散いたします。笑

 

貴重な時間を使って頂き、ありがとうございました。

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