当ブログに起こし頂きありがとうございます。
以前プラスチックの循環型についての記事を書きましたが、
今回は、農業の循環型の話です。
金額で換算する精算額ベースがありますが、
カロリーベース自給率でいうと2019年日本は、38%です。
主要先進国をはじめ、国際的に主流となっている算出方法
政府も食品自給率を向上させることを目標にはしていますが、
上手くいっているとは言えません。
食料自給率が好転しない理由としては、
高齢化による農業生産者の減少、またはそれに伴う
耕作放棄地の増加といった、農業そのものの衰退が挙げられます。
今回紹介する「アクアポニックス」は高齢者の方や障害者の方でも
できる循環型の新しい農業です。
アクアポニックスとは?
アクアポニックスとは、生産養殖の「Aguaculture」と
水耕栽培の「Hydroponics」からなる造語で、
魚と植物を同じシステムで育てる新しい農業です。
次世代循環型農業として、「アクアポニックス」と呼ばれ
水耕栽培と養殖を掛け合わせた農業です。
これは、アメリカで研究が始まった新しい形の循環型農業です。
現時点では、真水でも生育できる淡水魚に限られます。
まず淡水魚の排泄物から出るアンモニアを水中の微生物が分解し、
硝酸塩まで変えていきます。
これは植物の成長に必要な成分で、これを含む水を吸収して
植物は育っていきます。
この砕硝酸塩を吸収した水は水槽に戻ってくるため、
淡水魚は、その水を利用して生きることができます。
水で行う有機栽培
養殖している魚の排泄物をバクテリアが植物の栄養素に分解し、
植物がそれを栄養として吸収して成長します。
浄化された水が再び魚の水槽へと戻ります。
水をいっさい捨てない、換えない、そして農薬と化学肥料も
必要としない、いわば水で行う有機栽培であり、
サステナブルを大言する地球にやさしい、
究極のエコ農業とも言われています。
生産性と環境配慮の両立ができるシステムです。
野菜と魚を一緒に育てるもっとも地球にやさしい農業です。
メリット
様々な導入効果
生産物の販売以外にも多様なメリット
高い生産性
肥料効率が良くなり、有機栽培のため単価も上がります。
環境にやさしい
土耕栽培と比較して、80%以上の節水。無農薬・無化学肥料
無除草剤です。
栽培期間が1/2
土壌に比べて栽培期間が1/2の日数で収穫が可能です。
天気の影響を受けない
ハウス内で栽培を行うため天候の影響を受けにくく、
通年を通じて安定した野菜の生産が可能です。
これにより市場のニーズに合わせて効率的な栽培が実行できるため、
廃棄の削減はもちろん、高付加価野菜の生産を計画的に行うことで、
収穫率の高い生産が実現できます。
水耕栽培は通常「液肥」と呼ばれる化学肥料を使って栽培しますが、
アクアポニックスでは、魚の排泄物が肥料となるため、
野菜の栽培に直接かかる肥料は、0円と言えます。
事業展開している所
アクアポニックス長岡ブランド
ここは「世界初のサステナブルセンターモデル」
と言われています。
理由は、寒冷地型の「新潟・長岡データセンター」
と同時に運用されている点にあります。
この新潟・長岡データセンターの最大のポイントは、
立地にあります。
データセンターでは熱を帯びた機械を冷やさなければなりませんが、
首都圏などでは機械冷房で冷却するのが一般的ですが、
新潟・長岡データセンターの場合は、長岡市に降る雪を
冬季中に建物の横に積み、その横に木片チップを敷き詰めて
シートをかぶせることで、夏でも雪が溶けないように
工夫しています。
これにより運営コストを約38%削減しています。
そしてこの寒冷地型データセンターの運営によって創出される、
雪冷熱や地下水・IT機器の排熱などの余剰エネルギーを、
アクアポニックス農法で使用する持続可能な新しいビジネスモデルを
誕生させています。
ここではチョウザメを育てていて、
将来的にはキャビアをとることもできます。
葉物やわさび、トマトなどさまざまな種類の野菜を作っています。
(IDEAS FOR GOOD引用)
一般社団法人ウエルフェおきなわ
株式会社アクポニと業務提携して今帰仁村村字上運天1700にて、
事業展開しています。
沖縄を拠点に障害者の方や高齢者の方、子どもたちへ総合支援を行い
IT技術を使った効果的なサービスを提供し、人材の育成・確保を
実現しながらさまざまな福祉サービスを提供します。
働くことを通じて障害者同士の交流に繋げることはもちろん、
一人一人の状態や障害に特性に応じて、お困りのごとの解決と
将来の自律社会参加を目指して支援しています。
(プレスリリース引用)
最後に
0.5%で、他国に比べると非常に低い数値になっています。
アクアポニックスの最大の特徴は、生産が難しいとされる無農薬で
無化学肥料の有機野菜を、安定的に大量生産出来ることです。
少量多種生産が可能で、効率的な栽培計画ができるため、
高付加値野菜として収益率の高い生産を、実現することができます。
また、アクアポニックスの栽培方法であれば、
飲食店のディスプレの一部としてのサイズから、
本格的に生産できるサイズまで設置できるようです。
これからは天候に左右されず、環境に優しい循環型の農業、
アクアポニックスを導入するところが増えると思っています。
では今日はこの辺で失礼します。
貴重な時間を使って頂き、ありがとうございました。